マイホーム(持ち家)は資産と言えるのか?

持ち家

 

マイホーム(持ち家)は本当に資産か・・・

 

マイホームは資産と言えるのでしょうか?

 

確かにマイホーム(持ち家)を持つことは資産と言える時代がありました。

 

しかし、今はマイホームは資産と言えないのです。

 

マイホームを持つメリットは何でしょうか。
「自分の城を持つ満足感」、「老後が安心」そして、「いざというときの資産」と答える人が多いでしょう。

 

しかし、住宅ローン(借金)を長期に返済していく価値は下がっています。

 

そう、持ち家が資産にならないと言える時代になっているのです。
その理由は何のか、考えてみましょう。

 

持ち家が資産にならない理由は、
3つの社会背景から考えることができます。

 

マイホームが資産にならない3つの社会背景

 

バブル以降の地価の下落

バブル下落グラフ

日本の地価は、都心など一部の地域を除いて1991年のバブル経済が弾けたころから下がり続け、2010年から多少の回復を見せています。
現在では、1980年代中頃の価格です。

 

※国土交通省「不動産取引価格」CSVファイル:
http://www.land.mlit.go.jp/webland/download.html

 

一般の人がマイホームとして購入できる場所は、地価上昇の可能性は低いと言われています。
なぜなら、住宅や土地を買いたい人より、売りたい人の方が増えているからです。

 

バブル経済期は、土地は右肩上がりで上昇。
土地さえ持っていれば、銀行がいつでも多額の融資をしてくれました。
企業が土地を買い漁っていた時代です。

 

ご存じの通り、バブル崩壊後は、土地の値段が下がり続け、「時価会計」の制度が導入されます。
合わせて株など土地を担保に保有していた金融商品も多額の含み損を抱えることになります。

 

※土地の時価会計…リアルタイムで時価を評価すること

 

バブル崩壊の穴埋めをするために、企業は社宅や保養所などあらゆる土地の処分を続けることで、結果、地価が下がる悪循環に陥ります。

 

そして、1991年の「生産緑地法」の改正です。
三大都市圏では、一部の農地に住宅地並みの課税がかかるようになります。
相続のタイミングや農家の高齢化、跡継ぎがいないことで農地がたくさん売りに出される状況が続いています。

 

※2022年の改正では、農地の営農義務が外されることで、宅地へと転用される可能性が高いとされています。
しかし、宅地の有効活用は期待されていません。

 

買う側より売る側の方が多いと、経済原理で価値は下がっていきます。
それは、土地でも同じことと言えます。

 

また、持ち家の建物部分は、建築後20年もすれば価値はゼロに近い数字になるケースが多く、土地の価値しかありません。
売買も土地の値段で行われることが大半です。
しかし、早めにローンを返せば、老後の家賃の心配がなくなると言えます。

 

住宅政策のツケ

日本の政策の特徴は、不況になると国民に住宅を購入させて乗り切ることです。
具体的には、「住宅ローン控除」、「住宅取得資金の贈与の特例」、「低金利ローン」などを打ち出し、政府は何とか住宅を買わせようとしてきました。

 

それらの制度を利用して多くの人がマイホームを購入しました。
しかし、住宅の価格が下がり、家の実勢価格より借りた住宅ローンの金額の方が大きくなります。

 

結果、住宅の買い替えで市場を活気づかせる40代〜50代が家の買い替えを行えなく、住宅ローンに苦しむ世代を見てきた20代〜30代が購入に消極的になってきました。

 

不況を乗り越えるための住宅政策は限界にきています。
転換期を迎えていると言えます。

 

少子化による家余り

児童手当があっても、待機児童問題など子どもを育てやすい環境には、いたって言えません。

 

平成29年度の厚生労働省の調査によると、出生率は1・44人。
2人を切っていますので、将来的には、結婚をしてどちらかの実家に住むにしても家が一軒不要になる計算です。

 

※厚生労働省「人口動態統計」:
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/suikei17/dl/2017suikei.pdf

 

現代でさえ、空き家問題が取りざたされています。
今以上に住宅が余る可能性が見えてきます。
新築住宅の購入意欲が消極的な世代が、さらに家の必要がなくなります。
マイホームを資産として扱えなくなります。

 

借金返済に困らないためのマイホーム購入

 

社会背景を見ていくと持ち家である価値は下がってきていると言えます。
しかし、それでも自分の城を手に入れたいと願う人も多いでしょう。

 

住宅の購入時期は、子どもの年齢や仕事の都合などタイミングがあります。
ですが、タイミングよく購入しても、住宅ローンの返済が始まって後悔がないとも限りません。

 

そこで、住宅ローンのタブーを見ていきましょう。

 

ハウスメーカー、デベロッパー、銀行などから
「この年収なら住宅ローンは3,000万円まで借りられます」
などと言われても、それは35年ローンの限度額いっぱいの借金と受け止めましょう。
余裕を持って返済できる数字ではありません。

 

35年固定の場合は、2018年3月で1・255%と低金利です。
しかし、低金利のときは、年収が低くても、かなりの住宅ローンが組めます。
銀行などのサイトで「こんなに借りられるなら、安心だ」と絶対に思わないことです。

 

【借りられる金額=返せる金額】は同じではありません。

 

住宅ローンの鉄則は、
【収入や金利が変わっても、無理なく返せる金額を借りる】ことが絶対です。

 

民間ローンの借入限度額は、返済額の20〜35%を目安にしています。
マイホーム欲しさに、最長35年ローン、年収35%まで借りると、返済で月々の家計を苦しくします。
ローン会社の年収の目安は、税込み金額ですが、返済は手取りからです。
子どもが大きくなり、教育費が増えるとさらに家計を圧迫します。

 

住宅ローンの月々の返済額は、
【手取りの20〜25%】に抑えます。

 

また、金利の優遇幅が最も大きい、「変動金利」も注意が必要です。
将来的に金利が2%上昇しても無理なく返済できる家計かどうかの検討が必要です。

 

住む家は、投資でもなく、「キャッシュフローを生み出す資産」でもありません。
しかし、マイホームは資産価値以上のものを家族にもたらしてくれるのも事実です。

 

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